Baumkuchen’s Workshop

バイオリンと電子工作、DIY、ジョギングなど。

フラジオレットについて

フラジオレットの練習に突入しました。 ja.wikipedia.org

テキストには、4種類のフラジオレットレットが載ってます。4種類もあるって初めて知りました。(赤音符が実際に出る音です)

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3つ目のレの所を押さえる(触れる)方が、2つ目のミの所を押さえるものより高い音が出るのが何故?って単純に思います。

ということて、物理的意味合いを考えて見ることにします。

 

以下全て、A線で考えます。開放弦での振動を図にすると、この様になります。

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・1オクターブ上のラ(A)の所に触れる

丁度、弦長の1/2のところを軽く触れて弾くことになります。触れた所が節となって弦の振動を拘束する事になるので、2倍の周波数(1オクターブ上)の音がでます。図にすることこんな感じです。

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・5度上のミ(E)の所に触れる

5度上のミは半音7個上なので、周波数は2^(7/12)=1.5倍となり、触れるところの弦長(駒からの長さ)は、0.666・・倍になります。ここが節になる様に弦が振動すると、3倍の周波数の音(1オクターブと5度上のミ)の音が出ます。図にするとこんな感じ。

f:id:Baum_kuchen:20210327110545p:plainここで分らなかったのは、何故0.666倍となった弦が2倍の高調波で振動するのだろうかと言うこと。これは、自分で絵を描いて見てスッキリわかりました。弦に指が触れているという所が味噌で、ナット側も自由に振動するということ。ただ、節の位置が固定されているだけです。触れるところを中心に弦が対称に動いて共振するとすると、弦全てについて同じ周波数の波がたつということです。

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よって、指を中心に弦長が1:2なので開放弦の3倍高調波で振動する事になるのです。と言う事が分かれば、弦長を1:nあるいはn:m(n.mは整数)とすれば、1+n倍、あるいはn+m倍音が出る理屈です。実際抑えられるかは別ですが。 

・4度上のレ(D)の所に触れる

同じ様に考えて、4度上のレは半音5個上なので、周波数は2^(5/12)=1.333倍となり、触れるところの弦長は、0.75倍になります。ここが節になる様に考えると、1:3なので4倍の周波数の音(2オクターブ上のラ)が出ます。図にするとこんな感じ。 

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・2度上のシ(D)を押さえ、更に4度上のミ(E)の所に触れる

これはかなりややこしいです。ちょっと計算してみます、

まず、押さえる所が2度上なので、弦長が1/2^(2/12)=0.891。そこから更に4度上の音は、ラの5度上の音になるので、先ほどの計算て、弦長=0.666。

これより指を触れた所を中心に、短い方が0.891-0.667=0.224なので、ほぼ、1:3となり4倍音、つまり2オクターブと2度上のシの音が出るということです。図にすると、この様になります。

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仮に、3度上のドの位置を押さえて、そこから更に4度上の所(ラから6度上のファ)を抑えれば、2オクターブ上のドが出るのではないでしょうか。

 3度上の弦長 1/2^(3/12)=0.841

 6度上の弦長 1/2^(8/12)=0.630

 より、0.211(0.841-0.630):0.630 = 1:3

という事で、成り立ちそうです。

では、1:3ではなくて、1:2の位置はどうか。最初のシを押さえるケースで考えると指を触れる所の弦長は、0.891×(2/3)=0.594

 0.594=1/2^(n/12) 

を解くと、n=9となるので、更に5.5度上(増5度)のファ#の位置を触れれば良いことになりますが、多分4の指が届きません(少なくとも私は)。

まとめ

以上、フラジオレットの物理的意味合いを自分なりに考察してみましたが、あらためて、wikipediaを読むと同じことが書いてありました。ただ、2,3行の文章では、こういった内容を表しているとは、分かった人が見れば分る内容と感じました。

物理的考察はさて置き、フラジオレットがうまく出せるように、日々練習あるのみです。

 

また、あとから、ネットで検索すると以下のようにフラジオレットをまとめたサイトもありましたので参考にしてください。

melodicmantascale.com