Baumkuchen’s Workshop

バイオリンと電子工作、DIY、ジョギングなど。

バイオリンタイマーの製作#12-ハード改善(USB回り+α)

ソフトウエアも大体形になって来て、改善すべき事項は大体把握できたので、ハード回りで残っていたUSBコネクタの実装と、いままで気づいたハードの改善点を盛り込みます。

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USBコネクタの実装

マイクロUSB端子に、ピンヘッダを付けて、デバッグ時に分解し易い様に工夫。

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ケースに装着したところ。

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ピンヘッダからの配線(写真は仮配線)もしてみた所。かなり、きつきつになってしましましたが、ちゃんと裏蓋もしまるので、これが、ハードの完成形になります。

ちなみに、USBのソフトはなぜか動きません(CDCデバイスとして認識せず。)

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USBコネクタへの配線が仮なのは、USB接続の判定用の回路を追加するか否かで迷っているためです。PICマニュアルによれば推奨回路としての記述があり、一方、MLA*1のUSB用サンプルプログラムのコメントには、なくても動くような記述があるし。ただ、実際にUSBソフトが動いていない状態なので、判断できないでいます。

ADCアンチエイリアシングフィルタ変更

ADCのサンプリングを3000Hzとした事で、アンプのカットオフ周波数を見直します。今は、1MΩ・100pFで、約1590Hzですが、さすがにエイリアシング周波数と同じという訳にも行かないで、手持ちの部品と相談して、1MΩ・220pFで、約720Hzとしました。エイリアンシング周波数で、約6dBと未だ減衰は少ないですが仕方ないです。2次フィルタにするにも実装スペースがないので。

720Hz、3Vppの信号を入れた結果です。理論上は、2.1Vppの出力(グラフ上は3.8DIV)になるはずですが、大体のところはあっているので、これで良しとします。

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ちなみ、1440Hz信号のサンプリングでは、エイリアシングの影響が出ています。振幅が大きくなったり、小さくなったりしてます。

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LCD輝度調整用抵抗の変更

テスト中もバッテリーで動作させてますが、意外と消耗が速いです。現時点での消費電流を測って見ました。消費電流の多くを占めるLCDのバックライトLEDも個別に測りました。やはり、LEDの消費は大きいです。消灯時の小電力化は、別途考えるとしても最低輝度のところを手当てします。

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過電圧で壊してしまったLCDを実験台としてどの位の輝度が有れば良いかを確認したところ、半分の2mA以下でも、室内で有れば見える事が確認出来たので、PIC出力で約2mA程度になる様に100Ω抵抗を220Ωに変えるとこにしました。

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見た目は、写真では、ほぼ分からないので、消費電流の測定結果です。Dim時のLEDバックライト電流が2.6mAに低減しました。副作用として、見た目、MiddleとBrightの差が余り無くなった感じです。

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ちなみに、これで、平日1時間、土日3時間練習とし、表示以外のスタンバイ時は電流を1mAに抑えるとしても、20日しか電池が持たない試算になりました(750mAhの電池を使っても)。それも、スタンバイ電流の1mAが全体の約半分を占める結果となり、LEDバックライト電流の低減の効果は限定的です。

これは、あくまで試算なので、それぞれの状態で消費電流が少ないことは決して無駄ではないでしょう。また、スタンバイ時の電流低減は、いろいろ手があるようですが、もう少し後に回して考えていきます。

省電力化ノウハウ

http://www.picfun.com/lowpower/lowpowerframe.html

 

バッテリ残量表示用ハード追加

消費電流のこともあり、単四Ni-MH電池×2の出力電圧(公称2.4V)を計測し、バッテリ残量の表示ができるようにします。IOは、RA3がデバッグ用にとってあったので、ここに入力して表示します。

とりあえず、テスト用に作ったデバッグ画面で電圧を確認できるようにしました。3行めのBAT:がそれで、充電したてなので、2.65Vもあります。

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最終的な回路図

USB回りはまだ予定のところがありますが、現時点における最終回路図です。USB回りを少しいじっていますので、以前のものとLED電源供給が変っています。これは、USB接続検出を5V入力可能なPC6に変更したためです。

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今後の計画

今回はここまで。一番の課題は、使うかどうかもまだ決めていないUSBのソフト。次いで、電池寿命延長のための消費電流低減、本体機能の練習時間積算タイマーも、一旦、使える形に仕上げて行きます。できたら、FFTのさらなる高速化もです。

まだ、完成までいろいろありますが、よろしかった、お付き合い願います。

*1:Microchip Libraries for Applications v2017-03-06

バイオリンタイマーの製作#11-ソフトウェア(オシロ&スペアナ実装)

つぎは、練習判定の基礎となる音処理関連の実装(精緻化)です。簡易オシロと簡易スペアナ機能を作り込んで行きます。本体機能の練習時間積算タイマーは、平行して作業中。

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タスク検討(ADサンプリングの割り込み化)

AD入力周期を正確に実施するため、タイマ割り込みでAD変換をするように、全体のタスク構成を変更しました。スイッチの反応も長押しをちゃんと判定できるように割り込みの中で一定周期(20Hz)で取り込むようにしました。

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AD変換は、3000Hzサンプリングとし、256サンプル取り込んだら、フラグによりバックグランドタスクとして走っている表示処理に受け渡す感じ。表示処理では、AD変換データが不要になったら、再度の取り込みを同じフラグにより指示。FFT処理は、今のところ、時間が掛かるので表示処理の中で実施してますが、別タスク化するかは今後の検討。

簡易オシロ機能

これで、修正した簡易オシロ機能を構築。横軸が150サンプルになるので時間にして50ms(固定)です。ADサンプリング、グラフ描画の繰り返し。縦軸は10btADCの値を60ドットで表現したもの(3.3V動作なので、PIC入力端で大体1DIV=0.5V相当です)

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簡易スペアナ機能

続いて、簡易スペアナ機能。横軸は周波数ですが、バーの幅を見やすく2ドットとして間に1ドットスペースを開けたので、全部で50本分のスペクトルになります。分解能が約11.7Hz(=3000Hz/256サンプル)なので、最大で586Hzとなります。

二つの数字のうち、右側がFFT演算に掛かる時間(ms)で、Sin、Cosをテーブル化して高速化したんですが、まだ、結構掛かってしまいます。Aruduinoで試した時は100ms以下だったので不思議です。

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(赤いドットは、ピークホールドの表示ですが、まだ、実装が上手くいってません)

動作チェック

簡易スペアナまで形ができたので、動作をもう少し正確に確認しよということで、先日、作ったファンクションジェネレータを使っての点検を行いました。

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デバッグ用に一部ソフトを書き換え、余ったアナログ入力端子にファンクションジェネレータからの信号を注入します。

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加えた信号は、400Hz、3.3Vppのサイン波。

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で、結果がこれ(最初の写真と同じ)です。

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が、よく見ると変です。横軸の4DIVのところにピークが来ていますが、そこは、40個目のバーなので、11.7Hz×40=468Hzを示していることになります。400Hzを入力して468Hzとは、あまりにもズレすぎてます。

トラブルシュート

ということで、トラブルシュートの始まりです。

まず、パッと思ったのが、FFTプログラムがおかしいのかな?と。

ただし、トラブルシュートの王道として、入り口側から順にたどって、どこがおかしいかを確認することにしました。

ADサンプリング周期の確認

最初は、ADのサンプリング周期が正しいか。

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デバッグ用に、余ったDIOに割り込み周期毎にBIT反転する処理を仕込んでいたので、オシロで確認すると、きっちり3000Hzで割り込みが掛かっていました。

簡易オシロモードでの確認

つぎに、折角作った簡易オシロ機能を活用しない手はない、ということで、波形を確認。

400Hzだと、50msで20波あるはずですが、なんか多いです。

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分かりやすく三角波として、周波数も200Hzに落としてみたけど、11.3波位あります。明らかに、13%も多いです。400×1.13倍=452Hzで、スペアナの周波数ズレと大体あってます。原因はこれです。

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でも、割り込み周期は正しいのに、なぜ、簡易オシロの表示がずれるのか、謎が謎を呼んだ形。

考えられることとしては、表示ソフトがバグっているとか。でも、13%ズレるバグってどんなものか相当できず。

入力信号は、本物のオシロで確認しているので、ファンクションジェネレータがおかしいということは無いので、多くの波が記録されるためには、ADサンプリングの周期が遅いことしか考えられないです。でも、割り込み周期は、確認しているし。

AD変換時間の確認

考えていても、らちが明かないので、AD変換時間が異常に掛かっていない確認することにしました。ADCの設定も、まだパラメータをちゃんと考えず、割と遅めにしてしていたのもありです。

先ほどと同じく、AD変換直後に、DIO出力を反転するプログラムを入れて、オシロで波形を見て見ました。

結果です。オシロのトリガをうまく使って、丁度、AD変換が開始されるタイミングを確認しました。ぱっと見、問題なさそうです(AD変換処理に結構時間が掛かてるなとは思いましたが)が、時間をしっかり確認してみると、1周期が380μSもあります。AD変化を実施していないとろが、約332μSでしたので、約50μSも増えています。

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ここで、ますます謎が深まりました。AD変換の開始タイミングは、タイマ割り込みで作っているので、AD変換を実施するか、しないかで、周期が変わるのは変です。

う~ン。分からん。

AD変換パラメータの見直し

PICのマニュアルのタイマとADCところをつぶさに読みましたが、そんな記述は、当然なしです。Microchipのホームページでエラッタ情報を確認しましたが、何もなし。
仕方無いので、AD変換の時間を短くするため、パラメータを見直すこととしました。(332μSの周期のうち、約140μSもAD変換にかかっていたので)

最初は、TAD=1/64Foscにしてましたが、マニュアルの最小値0.7μSを参考に、TAD=1μ、Fosc=8Mhzなので、1/8Foscと設定しました。これで、AD変換自体は15μSでできるはず。

ちゃんとAD変換時間が短くなっている確認です。うん。ちゃんとAD変換時間は短くなってる。よし、よし。

あれっ!?何と割り込み周期も短くなっているではないですか(336μSで4μSはカーソルの誤差)

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謎の3乗!!

ともあれ、治ってしまった。じゃあ、どこが影響するのか、TADの値を幾つか変えてみると、TAD=1/32Foscでは正常、TAD=1/64Foscの時だけ異常となることが判明。

そのあと、ソースコードを何回も見直しましたが、特に異常な箇所はないです。

再確認

真の原因が分からずじまいですが、ファンクションジェネレータを使っての再確認をすることに。

描画タイミングと重なってしまいましたが、200Hz入力で50mSにほぼ10波あります。

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スペアナモードで400Hz入力したこころですが、丁度、35スペクトル目なので約409Hzで概ね妥当な表示になりました。

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なには、ともあれ、治ってしまった。不思議。

今後の計画

謎が謎のまま残りましたが、これ以上、手の施しようがないので、治ってしまったことで、良しとて進めてしまいます。(製品作っているんじゃ、ダメですけどね)

次からは、本体機能の練習時間積算タイマーを仕上げていきます。それと、省電力化やFFTのさらなる高速化、スイッチ操作の細かい作り込みです。

引き続き、よろしかった、お付き合い願います。

バイオリンタイマーの製作#10-ソフトウェア(時計機能実装)

早速、ソフトウェアの作り込みをしていきます。

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ソフトウェア作り込み

時計モード

写真的には、変わりませんが、時刻合わせ機能を実装しました。

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実装した機能としては、

・セットスイッチ(裏面)の長押し判定

・通常モード ⇔ 時刻合わせモード の遷移処理(セットスイッチ長押し)

・時刻合わせする桁(秒、分、時、日、月、年)の選択機能(セットスイッチ短押し)

・合わせる桁のブリンク表示

・合わせる桁のインクリメント(モードスイッチ押し) デクリメントは無し。

・曜日計算機能

です。表示処理に結構時間が掛かっているので、変化のある所だけ更新する処理にしたのでプログラムが結構複雑になってしまいました。また、ブリンク処理も結局0.5Hz(1秒表示、1秒消灯)しかできませんでした。

今後の計画

次のソフトウェア実装としては、本体機能の練習時間積算タイマーです。まずは、簡易版として、セットスイッチによるマニュアル入力を実装予定です。

引き続き、よろしかった、お付き合い願います。

バイオリンタイマーの製作#9-ケースに収納

基板むき出しだと、フラットケーブルがちぎれたら怖いので、ケースに入れて形にしました。

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ケース加工

USBコネクタ

USBコネクタが載る台座を3Dプリンタで作りました。寸法がキッチリでるので楽です。

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ケースには瞬間接着剤で固定。3Dプリンタの樹脂の表面を紙やすりで少し平らにしてあげないと付きが悪いです。

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USBコネクタを載せたところ。配線と固定はまだあとです。

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単4電池ボックス

電池ボックスは、両面テープで固定しただけ。

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DCDCコンバータ

電池をNiH電池にすると電圧が2.6Vくらいしかならないので、3.3Vへの昇圧用DCDCコンバータを載せました。

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LCD

LCDの固定は、グルーです。

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仮組み立て

USBコネクタの実装がまだなので、一応、仮組み立て。スッキリしました。基板から出ているケーブルは、PICKit3に繋ぐケーブルです。

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作動確認

ちゃんと動きました。LCDの表示範囲(白線枠)もキッチリ見えるので寸法的にもOKです。

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今後の計画

ハードもケース実装までできました。あとはひたすらソフトを構築していくだけですが、PICの処理速度というかLCDの表示処理といか、どうもここら辺が律速となってかなり工夫が要りそうです。

めげずは、完成させていきますので、よろしかった、お付き合い願います。

秋月ファンクションジェネレータ 085miniDDS(ケース製作編)

早速ですが、秋月のファンクションジェネレーターのケースを3Dプリンタで作りました。

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ケース製作

フロントパネルの寸法に対し、基板が少し小さめだったので、周囲を囲うような構造としました。DCジャックとUSB端子の位置確認のため、部分試作を3回ほど繰り返してます。

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バックパネルを外して嵌めたところ。

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こんな感じ。フロントパネルが黒なので、青いケースでそれなりにカッコよくなったかと。

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DCジャックとUSBコネクタの穴。

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ちゃんと刺ささることも確認。

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だた、残念なのほ、3Dプリンタの造形の問題で若干の隙間が。どうしても、大型の造形の場合、ベースプレートからの浮きが発生してしまうようです。

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おわりに

ケースの構造自体はシンプルで、見た目もすっきりできました。3Dプリンタの造形の問題もありますが、あまり目立たないのでOKです。(もう一度造形すると6時間も掛かりますので)

 

バイオリンタイマーの製作#8-ソフトウェア

制御基板の作動確認ができたので、少しづつソフトを作っていきます。

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ソフト製作

時計/時刻合わせ

ざっと考えた仕様は以下の通り。

 ・表示
  1行目 年/月/日 サイズ3(7x5の3倍)
  2行目 時:分:秒 サイズ4
  曜日は自動計算、1行目の上に記号(S M T W T F S)で表示、Sun:赤、Sat:青、他白
 ・操作(時刻設定)
  セットボタン(長押し)で時刻合わせ開始、秒、分、時、月、年の順に桁選択、年の次は→秒からと繰り返し。
  再度セットボタン(長押し)で時刻合わせ完了。 
  選択桁ブリンク 2Hz
  モードボタン→桁インクリメント、繰り上がりはしない。秒桁は、00にリセット。
  時刻合わせ中も時計機能は作動

現状、作成状況は、表示部分まで実装。

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簡易オシロ(波形)

ざっと考えた仕様は以下の通り。この機能は、どちらかと言うとデバッグ用です。

  256サンプリング、表示、サンプリング の繰り返し。
 表示は左から前回値を消して、書くことの繰り返し

 表示エリア 150ドット分なので、あとは飛ばす。表示性能上、スクロール表示は断念

実際に音を拾ってみたところ。サンプリング自体は約3KHzでやってますが、表示周期は3Hz位になってしまいます。ただ、ちゃんと音が取れていることは分かります。

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簡易スペアナ

同じく仕様。この機能も、どちらかと言うとデバッグ用です。

 256サンプリング。窓関数(ハニング窓)、FFT、表示、の繰り返し。
 棒グラフ化 レベルによる色分け、ピークホールド、ホールド値は一定レートで0に。32高調波まで。

基本的なところまで実装。表示関係の細かい仕様はまだですが、表示性能との兼ね合いで断念するかもしれません。写真は、実際にバイオリンを弾いてみた状態で、ちゃんとスペクトルが分かります。緑色の数字は、サンプリングからFFT計算までの所要時間(ms)です。表示の遅さを除けば、十分使えそうです。

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練習時間タイマー

最終的な目的である練習時間積算タイマー機能の仕様です。

・音判別(練習判別)
 マニュアル:練習開始、終了、1時間毎に確認アラート5分間待ち、終了自動判定
  簡易版、ある程度大きな音
  詳細版、バイオリンの音検知。本当にできるでしょうか。
・操作
 モードスイッチで、年、月、週、日の積算時間を表示
 履歴標示:月、週、日選択時は、日単位、年選択時は、月単位

まずは、画面イメージだけ作りました。本当に、千時間を超える練習をするのかは、自分自身不明です。

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バックライト制御

 ノーマル状態で セットスイッチ 消灯を含む4段階の輝度を設定。バックライトの自動消灯、点灯機能など、出来るだけ省電力化の工夫を実装予定。合わせて、PICのスリープ機能も実施しないと、電池が持たなそうです。

今後の計画

ソフトの各機能の仕様を検討しながら、一部実装を開始しました。一通り機能するようにするにはあと一歩ですが、表示処理をどこまで早くできるかを見ながら、細部を詰めていく予定です。

ソフトも開発のサイクルに乗りそうなの、ケース実装を含めたハードを最初に完成させていきます。

よろしかった、お付き合い願います。

秋月ファンクションジェネレータ 085miniDDS(製作編)

秋月のファンクションジェネレーター*1を組立てます。

 

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添付のマニュアル通りや製作記録としてまとめてみます。そんに難しいものではありませんでした。

A.基板背面の組み立て

1.USBコネクタ

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2.100μF電解コンデンサ

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3.470μF電解コンデンサ

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4.DCジャック

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5.ピンヘッダ

ファームウェア更新用とトリガ入力用のピンヘッダです。最新のファームウエアはこちら(miniDDS Firmware | JYE Tech)にあり。

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これで、裏面の部品取り付け完了です。

注意:ここで部品の取付間違いが無いか良くチェックすることとおすすめ。表面の部品を取り付けた後だと修正が大変です。

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B.基板表面の組み立て

6.LCD

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LCD取付が、片側のピンヘッダだけなので、金属フレームの裏が、基板に直接あたります。

基板上には、LCD取付用のネジ穴があるのですが、スペーサなどは付属していませんでした。なので、基板に当たるところを、テフロンテープで保護しました。

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LCDととりつけた所。

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7.POWERスイッチ

マニュアル(秋月添付の注意書き)にもあるように、スイッチの取付の向きは重要です。反対につけると、ノーマルクローズ側の端子に半田付けすることになり、動かないです。

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8.ロータリーエンコーダ

マニュアルを後でよく見ると、ロータリーエンコーダは最後の取付になってました。背が高い部品なので、次のスイッチ取付けのとき、ちょっとやりずらかったです。

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9.プッシュスイッチ

プッシュスイッチは、傾きが無いよう、しっかりチェックしておかないと、あとでパネルがはまりません。

あと、スイッチの端子6ピンありますが、四角いランドと隣のランドの2か所しか使ってないので、全部半田付けする必要ありません。スイッチの固定の意味もあるので、対角の計3か所のみ半田付けしました。スイッチ数が多いのでちょっとは楽になります。

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これで、表面も完成です。

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作動点検

ここで、初めて電源投入です。マニュアルには、15Vの電源とありますが、DC9V用のACアダプターでも動きました。

ただ、回路図上はDCジャックの後に全波整流のダイオードブリッジがあるので、ACアダプタの出力コネクタの極性は関係ないと勝手に思い込み、手持ちのACアダプターを無造作に接続してしまいました。あとで気づいたことですが、基板をよく見ると、ダイオードブリッジはなく、センター+のジャックを接続するように、回路が組まれていました。運よく、手持ちのACアダプターの出力がセンター+だったので、壊れずに済んだ形です。

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マウントパネル

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10.BNCコネクタ

マニュアルでは、スプリングワッシャーの端子を切ってリードを半田付けするよう指示がありますが、そのまま90度に曲げ、半田付けした方が楽です。

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11.スタンドオフ

スイッチノブ、スタンドオフの組立

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ここで再度スイッチが傾いていないか良くチェック。

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BNCコネクタ部の組立。ちょうどBNCコネクタの芯線が、基板の穴にピッタリはまるようになってます。

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完成

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最終作動チェック

実施に信号出力して、波形を確認してみました。
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オシロの精度もありますが、100ppmくらいの精度にはなっているようです。

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おわりに

組立自体は、難しいところはなく、2時間ほどで終わりました。性能もそこそこの様ですので、まずは、満足です。

ちょっと気になるところと言えば、フロントパネルとバックパネル以外は開いていることで、長く使っていると埃が入りそうです。なので、3Dプリンタでカバーを付けたいなと思ってます。

簡単な製作記録ですが、何かのお役に立てば幸いです。

*1:正確には、Jyeteck社です。