Baumkuchen’s Workshop

バイオリンと電子工作、DIY、ジョギングなど。

3Dプリンター遠隔モニター装置を作る#4

遠隔モニタ装置を完成させます。

baum-kuchen.hatenablog.com

懸念事項の確認

懸念事項とは、電源シャットダウンの時の作動です。シャットダウン用の5Vリレーの駆動は、ACアダプターからの5Vで作動しているため、電源の立下りによっては、シャットダウン動作中に、リレーが非励磁となって再度、電源がONとなることが無いかというものです。最悪は、シャットダウン中に、再度、電源がONとなり、また、シャットダウン作動を行い・・・と、自励発振(短時間のリレーのチャタリング含む)してしまいます。

こうなってしまうかは、シャットダウン中の5VDCの電圧変化(ラズパイ他の負荷によって変わる)、5Vリレーの反応時間、ホールド電圧、AC100Vリレーの作動電圧などに依存すると思われます。

 

全体を組み上げる前に、仮組状態で、各部の作動電圧を測ってみることにしました。

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まず、最初にAC100VがOFFになったときの、5VDC電圧の変化を計測しました。

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予め計っておいた、AC100VリレーのON電圧/OFF電圧は、それぞれ2.8V/1.4Vでしたので、5Vリレーが少なくとも10ms作動していれば、再びAC100Vリレーがオンとなることは無いはず(AC100Vリレーは一旦は断のハズなので、ON電圧が対象)。

次に、ラズパイから5Vリレーの駆動している状態(シャットダウン中を模擬)で、AC100V電源をOFFにときの、各部の電圧を測ってみました。

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5Vリレーの接点出力(5VDCをつないだもの)が、AC100Vがオフとなってから、約34msで電圧が出ているので、リレー自体はその間励磁状態をキープできていることになります。

つまりは、シャットダウン動作開始後、一旦5Vリレーが励磁して100VACリレーが断となっても、34ms間は5Vリレーがオンのままなので、その間に5VDC電圧は十分下がります。その後、5Vリレーが非励磁となって、5VDC電圧(そのころは約1.4V付近)がAC100Vリレーに接続されても、AC1000Vは既に非励磁の状態ですから、2.8V無いと再度励磁することはありません。よって、OFF状態が継続することになります。

ということで、当初考えた懸案事項は、発生しないことが分かりました。まずは、安心です。5Vリレーが意外と長く励磁状態を保ってくれていことが、功を奏した様です。

最終組み立て

5Vリレーモジュールをケースの空いた隙間に固定し、全体の配線をしたところ。AC100コードは、多芯線でしたが半田で固めて単芯線のようにして、コンセント、スイッチの穴に接続。

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全体をセットアップしたところ。(使うときは、コンセントを二股に分けて、3DプリンタとACアダプタで使います) LAN線がつながっているのは、ラズパイの不安定動作のトラブルシュート中のため。

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総合動作確認

Web経由で、総合動作を確認しました。カメラ映像の確認と緊急時の電源シャットダウンです。”Emergency Shutdown!!”ボタンを押すと無事、電源OFFできること確認しました。ただ、それだけです。(枠外のOn、Offはテスト用なので完成後、削除予定

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今後

一応、ハードは完成しました。あとは、ラズパイの不安定動作を無くせば完成ですが、手こずっています。何回か再起動を繰り返し実施すると、たまに、正常に起動します。一旦、起動してしまえば問題なし。う~ん。

 

こんな感じで今年も進めます。よしかったら、お付き合いください。