Baumkuchen’s Workshop

バイオリンと電子工作、DIY、ジョギングなど。

バイオリン 良い音って何???

バイオリンを初めて早2年。それなりに弾けるようになってきたとは思いますが、まだまだ先は長いです。

 上達の過程としては、テクニック的な上達や難しい曲が弾けるようになるというのありますが、基本的なところとして、まず、

・正しい音程、リズムで弾ける

  →良い音で弾ける

    →情緒豊かに弾ける

と言うステップがあるようにに感じます。正しい音程もままなりませんが、良い音は出したいです。

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じゃあ、良い音って何?どうやったら弾けるの?と言うのは難しいです。と、言うか分かりません。出来るなら、ポイントを押さえて出来るだけ早く到達したいと思いますが。

 弓の圧力を〇〇する様に、とか、バイオリンが響くように、自然な音で、とか、はたまた、練習あるのみとか、様々な指導用の表現はありますが、スッキリしたものは有りません。

 大別すれば、①因果関係に沿って説明しているが客観的的でなく再現性が乏しい、②目標を示したいだけで、そこに到達する手段を示していない、③手段を示しておらず観点がずれている。などです。

 もう少し科学的視点から(実際に手が動くかは別として)、具体的にどうすれば良い音が出るのか、ピンポイントで(ポイントは複数あるだろうし、非線形、時変形、動的の形である事は容易に想像出来るが)要領を説明しているものが欲しいと思います。大人になってから練習し始めて、毎日練習する時間も環境も中々取れない中、ただでさえ物覚えが悪くなる年とあっては、いかに効率的に練習出来るががとても重要です。

 

で、色々考えて見るわけです。(考えるより練習だろ、と言われそうですけど)

まず、バイオリン(演奏者含む)をシステムとして考えた場合、(制御)入力が何かを考えてみます。プロも初心者も結局このパラメータしか動かせない訳です。

入力としては、

  • 弓:圧力、速さ、弦との角度及びそれらの時間変化、弦の振動との関連、弓の傾き
  • 弦:弓の当たる位置、指で押さえる力、位置及びそれらの時間変化、弓の動きとの関係
  • 音と音の繋がり:弓と弦の時間変化とみなせるかも知れませんが、時間的な繋がりも制御しているとも考えられると思う。具体的なポイントは思いつきません。
  • バイオリン本体:何か有るかも知れませんが思いつきません
  • 演奏者:これも思いつきません。

上記の結果として生じる状態の変化、

  • 弦の振動の大きさ、方向、高調波成分、
  • 弦と弓の摩擦力、張力
  • 弦の共鳴
  • 弓本体の振動/しなり、弓毛の振動/しなり
  • バイオリン本体の共鳴(共振)

また、表には表れない状態の変化(不可観測な状態)も有るかも。これが有るとすると、演奏の結果して生じる状態変化に応じて入力を変えるだけでは済まず、バイオリンシステムの状態を予想しながら入力を変える必要があるので、さらに複雑です(結果として状態が推定できるので不可観測とは言わないかな。正確な定義は忘れかけてます)。

良い音は、これら入力と状態の相関関係のもとに出ているのだと想像できますが、はっきり言って分かりません。分かったとしても、それをそのままバイオリン学習者に説明してもややこしいだけでしょう。なので、初めに書いた客観的的でもなく科学的でもない指導の言葉になるのでしょう。

 色々書きましたが、一言で言えば複雑なシステムですと言っているだけで、全然科学的で無いですが、中々上達しないと、何とか理屈を知りたいと思うのでした。

 

機会があれば、実験してみます。

 

(2020.7.17加筆)