Baumkuchen’s Workshop

バイオリンと電子工作、DIY、ジョギングなど。

ATX電源の活用方法#6-パネルデザイン~上部カバー加工

ATX電源の活用方法の続きです。パネルデザインが決まったので、完成に向けて組立て行きます。 

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 パネルデザイン

パネル面のデザインを決めました。各電源端子からのエネルギーが一旦右面に集中した後、排気ダクトへ注入・・といったイメージで作りました。レベルは高くないですが、こんなところで妥協します。裏面、排気用の網を除いた3面を飾り付けようと思います。

プリンタで印刷したラフスケッチを仮止めして、細部の寸法チェックします。プリンタへの印刷精度は全然問題ないレベルですが、どちらかというと加工精度の方が問題なので、最終的な穴位置のずれなど、各面の位置ずれなど微修正を繰り返します。

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ほぼ最終形のデザインを両面テープで各面に張り付けたところ。この段階で、細かい色合いも調整しますが、PC画面で見たときと、紙に印刷したときでは微妙に色合いが違って難しいですね。

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パネル用シール作成

各パネル面のデザインは、保護フィルム付きのシール作成用紙に印刷してシールとしてパネルに張り付けます。

 シール作成用紙は、そんなには高くないですが、できるだけ無駄にならないようにレイアウトも工夫。一枚に、パネル3面をうまくアレンジしましたが、上面だけは2分割で印刷。

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シール用紙に印刷したところ。写真では分かり辛いかもしれませんが、シール用紙(写真右側)への印刷は、発色が結構きれいで普通のコピー用紙(写真左側)とやはり差が大きいです。改めての発見でした。

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上部カバー加工(シール貼り付け)

シールを張り付ける前に、上部カバー全体を一旦、黒で塗装します。裏面はシールを貼らないためと、シールの端がずれても黒だと目立たないかなと思ったので。

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パネルにシールを張り付けたところ。まず、前面と上面を張り付けます。余分なところをカッターで丁寧にカットします。上面の2分割したところもほとんど目立ちません。よかった。

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側面は、上面との位置合わせもいるので、パネルを仮組状態で貼り付けます。そのあとパネルを外し、余分なところをカッターでカットします。(なぜか写真が青っぽいですが同じものです)

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パネル仮組立

前面パネルの端子なども仮付けしてみました。だいぶいい感じに仕上がってます(自己満足)

あとは、本組立&配線を残すのみ。

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つづき

 いよいよ、最終組み立てを残すのみ。今回、シール 作成用紙を活用したパネル加工をトライしましたが、発色も含めて結構いけるなと感じました。(自分のデザイン力の無さは置いておく)今後も別の工作でも使ってみようかと思います。

今回も、最後まで御覧いただきありがとうございました。

 

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ATX電源の活用方法#5-ダミーロード取付~DCDCコンバータ取付

ATX電源の活用方法の続きです。完成に向けて組立て行きます。

 

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全体回路図

今更ですが、回路図です。メモ書きレベルで済む内容ですが、忘備録を兼ねて清書しときました。本当は、各電源の電圧/電流を測りたいところですが、今回は諦めます。

組立時の困難さを低減するため、出来だけパネル内で配線できるように実態配線は変えていく予定。

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まだ、化粧パネルのデザインが決まらないので、パネル組立に入れません。その間、本体側の加工を進めます。

ダミーロード取付

5Vラインにダミーロードを取り付けます。一般的に電源回路は無負荷時の安定性が悪いからですが、一応ネット情報より10Ω10Wのセメント抵抗を付けます。つける場所は、いろいろ検討しましたが、本体側のAC入力インレットの下のわずかな隙間にしました。発熱もするんで、シャーシで付けられそうなところは、ここしか見当たらいというのも理由。

セメント抵抗のリードへ半田付けしたあと、熱収縮チューブで保護します。

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固定方法は、両面テープです。セメント抵抗の面がそれなりあるので、一応、しっかりついてます。配線の取り回しは、パネル面裏を避けて基板上側を通してますが、あとから上にファンが来るので、ぶつからないようにギリギリです。

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シャーシ外からセメント抵抗を見たところ。クリアランスも問題ないと思います。

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念のため、セメント抵抗の両端をグルーで固定しました。狭いスペースでグルーガンの先端がようやく入ったところだけグルーを付けることができました。(手前の配線は、PS-ON用の配線で、仮止め状態)

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DCDCコンバータ加工&取付

 ついで、DCDCコンバータの加工に移ります。ただ、よく確認しないで購入してしまったので、買ったものはステップダウンコンバータなので、最大出力電圧が12V以下になってしまいます。改めてステップアップ型を物色しましたが、ちょうどよさそうな物が見つかりません。そもそも、可変電圧で何ボルトまで必要と考えるかですが、目的があって電源を作っている訳ではないので、今回は、これ一旦完成させることにしました。

 出力電圧と制限電流の調整用のポテンショを外付けするよう加工をします。基板上の多回転ポテンショを外して、10KΩの可変抵抗に接続します。可変抵抗だと精密な電圧調整ができないかもしれませんが、まずは、動作確認しました。

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10KΩの可変抵抗を付けたところ。配線は、手元にあった2芯のシールド線を活用。パネル組込み時にもこのまま使う予定。

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電源と負荷をつないで、回路の動作を確認します。手がかりは唯一、Amazonの商品紹介ページにあった動作説明のみ。一応、コントロールICは、XLSEMI社製のXL4015ということは分かったので、ALLDATASHEETでデータシートを確認しておきました。

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調査の結果、下記の通りの接続で行けることが分かったので、これで、組んで行きます。ちなみに、出力電圧側の可変抵抗は、出力電圧が抵抗値に比例して大きくなり、電流制限側の可変抵抗は、中点の電圧に比例して制限電流が増えるようになっていました。電流制限がかかったときのLED表示とかも、前面パネルに出したいところですが、配線が複雑になるので、これも止めです。

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DCDCコンバータへの可変抵抗取付の配線も確認出来たので、DCDCコンバータを取付ます。シールド線をDCDCコンバータに取り付けた状態で固定して、前面パネル組立時に、可変抵抗のところで半田付けする予定。場所ですが、選択肢もそう無いわけなので、シャーシ底面にバルサ材で少し浮かした形で固定することにしました。これも、両面テープの活用です。

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バルサ片は、2段重ねです。シャーシと基板の接触防止のため、薄いプラスチック版を付けました。

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DCDCコンバータの取付完了。12VDCからの入力側の配線も完了。ATX電源基板(トランス)側との隙間がほぼ無い状態です。一応、これで、シャーシ外からLEDの表示も見えなくは無いです。

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 つづき

 本体側はこれで完成です。あとは、パネルのデザインを決めて、最終組み立てに移行するのみ。 

今回も、最後まで御覧いただきありがとうございました。

 

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ATX電源の活用方法#4-パネル加工〜仮組み付け

ATX電源の活用方法の続きです。パネルを加工していきます。 

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パネル穴あけ

模擬パネルでのフィットチェックの結果で、穴あけ位置を修正したテンプレートを作成。これを、上部カバーの前面に張り付けたうえで、穴あけを開始します。

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カバーへの貼り付けは、両面テープで。

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万力で押さえて、端子、ボリュームから穴あけ。最初Φ3.2であけて、あとはリーマ加工です。

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パネルメータの穴は、周囲をドリルで開けてから、あとは、ひたすらやすりで仕上げます。

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全ての穴をあけたところ。

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バリを取って、完成です。つかれました。

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取付部品の加工

いくつかの部品について、組付け前に加工を行います。

まずは、端子。内部の干渉防止のため、端子後方のネジ部をカットします。

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パネルメータのコネクタがファンと干渉する問題は、コネクタをカットすることで対応。コネクタ後方を約4mmカットしました。

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仮組で寸法を確認。ギリギリですが何とかなるでしょう。

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パネルメータは、別の問題があります。パネルメータをパネルに止めるための出っ張り部が、三角形の内部まで樹脂が充填してあり、どんなに押しても引っ込みません。結局、その部分を面一になるまで、カッターで削る羽目に。パネルへの固定は、グルーガンを使うしかなさそうです。

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パネル仮付け

全ての部品を上側カバーにつけてみました。レイアウトは、模擬パネルで確認しているのでイメージ通りです。可変抵抗の位置も、まあまあです。あえて言うなら、各端子が気持ち左寄りのほうがよかったかも。

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この状態で、本体側に組んでみました。まだ、配線もしていない状態ですが、内部の配線と端子部が干渉して組み合わせるのに一苦労です。

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パネルメータ裏のコネクタも念のため再確認、問題なし。

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組立(配線)イメージ

 組立時のイメージをチェック。この状態で配線を仕上げ、最後にカバーを本体側にはめていく感じでしょうか。途中、ファンを固定しているネジを一旦外し、隙間から内部の配線を整えたりしながらの組付けになると思います。いずれにしろ、組んだ後の干渉回避が課題です。接触しても良いように絶縁のテーピングなどしっかりする必要ありです。

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つづき

パネル面の加工が完了したので、いよいよ最後のフェーズのパネル組立&本体組付けに入ります。パネル面には、”かっこ良く”するため、プリンタで印刷した化粧用のシールを張ろうかと思っています。

 

今回も、最後まで御覧いただきありがとうございました。

 

 

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ATX電源の活用方法#3-基板取付~パネルフィットチェック

ATX電源の活用方法の続きです。組み立てていきます。

ちなみに、DCDCコンバータも海を越えて*1、ようやく到着しました。

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ノイズフィルタ取付

まずは、基板をもとに戻すために、ノイズフィルタを取り付けます。間にメインスイッチを挟むため、AC100V入力の端子をペンチで90度ひねって、フィルタ基板を片方の端子に半田付けします。残った端子とフィルタ基板の間にメインスイッチへの配線を追加します。フィルタ基板を90度ひねった形になるので、メインの基板、パネルに取り付ける端子と干渉が無いか確認しましたが、ギリギリOKです。

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フィルタ基板を半田付けし、メインスイッチの配線を追加。アース線も忘れずに半田付けします。

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基板取付

いよいよ基板取付(復活)ですが、その前にAC入力電圧切り替えスイッチを対処します。115Vと230V切り替えスイッチですが、スペースを取るのと、そもそも230V対応は不要なので、削除します。

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スイッチ接点ONが115V側のようなので、スイッチ削除し、電線を直接はんだ付けしてしまいます。スッキリしました。

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シャーシに基板を取り付けたところです。段々、さまになってきました。

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干渉チェック

基板をシャーシに取り付けたところで、干渉チェックです。フィルタ基板は、取付方向を90度回転したことで、確認です。上側カバーが付いていないのでシャーシの側面(AC入力インレット)が内側に少し傾いていて、フィルタ基板がコンデンサに近いですが、一応干渉していません。上側カバーを止めれば、もう少し隙間は空くので大丈夫でしょう。

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問題は、ファンでした。追加したメインスイッチと干渉してしまいました。これは、さすがに想定していませんでした。幸い、ファンの角のところが少し干渉している状況なので、ファンを加工することに。

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ファンの角をリュータで削ったところ。仮組して、ファンが問題無く取りつくことを確認して一件落着。

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動作確認

ここで念のため、作動確認です。メインスイッチON、POWER ON(Green線をGNDにショート)で、無事出力電圧が出ることを確認しました。
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模擬パネル確認

いよいよ、これからが本番。パネル面(上側シャーシ)の加工をする前に、厚紙で模擬パネルを作って、部品アレンジの確認(干渉チェック)をします。パネル加工図をプリンタで印刷。加工図は、OpenOfficeDrawで作ったもの。

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昔懐かしい工作用紙にパネル加工図を張り付けて、模擬パネルの完成。

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電源スイッチ、パネルメータ、可変抵抗、各出力端子を取り付けたところ。らしくなってきました。

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裏面はこんな感じ。FreeCADでは分からないかった、端子からのラグや、可変抵抗の端子など、考慮しないといけないことが確認できます。ここで、配線のルーティングなども考えた方が良いかもしれませんが、それはフィットチェック後にします。

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本体フィットチェック

模擬パネルを本体シャーシに仮止めしてみました。思ったより、いい感じです。

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細部チェックで改善点を見つけます。実際、かなり密集してます。模擬パネルでは上面が空いてますが、実際の上側シャーシは、上面にファンが付いているため、組付ける時のことを考えると、相当の困難が予想されます。

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まず、出力電圧設定の可変抵抗ですが、(写真の)左側に寄りすぎてますね。端子の向きを考えれば、シャーシにぶつかることは無いですが、バランス的にいまいち。全体をパネルメータ側に寄せることにします。

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次に、端子の干渉を確認します。かなり見ずらいですが、12VのGND端子が、基板上のコンデンサ接触してます。あとで気づいたんですが、FreeCADでアレンジ検討したときから、パネル加工図にするときに4mmほど(この写真で)左寄りに穴をあけてしまったことが分かりました。でも、ファン用コネクタ(白い2pinのコネクタ)との干渉を避けると、結果的にこの位置しかとれません。なので、やはり、各端子のネジ部はカットする必要があります。

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ファンも載せてみました。この写真ではパネルメータを外していますが、パネルメータの後ろのコネクタ(電流検出用の大きい方)がファンに干渉することが分かっています。コネクタ無しで直にはんだ付けするか、コネクタの後方部分をカットするしか無さそうです。それ以外は、なんとかギリギリといった感じ。

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DCDCコンバータの位置も確認します。少しスペースのあるシャーシと基板の間が候補ですが、水平に置くと基板の端がシャーシ(網側)に接触するので、なんらかの絶縁対策が必要です。DCDCコンバータを立てて置くか、網部にたかるようにすれば良いかとも思いますが、できるだけ空冷空気の流れを妨げたくないので、ちょっと考え中。

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結果的に、今回のフィットチェックの結論が次の写真です。可変抵抗をパネルメータ寄りに約5mm移動、出力端子全体を約2mm上方に移動することで、干渉リスクが低減し、全体のバランスが良くなりそうです。

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つづき

パネル面のレイアウトが決定したので、実際に加工に入っていきます。

それにしても、電源内部のスペースが無いことが改めて分かりました。組み立てについても一工夫いりそうです。

 

今回も、最後まで御覧いただきありがとうございました。

 

 

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*1:どうも台湾からの便だったようです

ATX電源の活用方法#2-部品入手~メインSW加工

ATX電源の活用方法の続きです。部品を入手して、加工を開始します。 

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部品選定

既に3Dモデルを作る段階で確認したことですが、今回の主要部品となる端子をどうするかは意外と悩みました。たまたま手元にあった、よく見る端子です。

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これでいければ良いのですが、確認してみると案の定、ダメです。端子の後ろの寸法が長くて、基板のコンデンサに当たります。

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通販サイトで端子の後ろが短い部品を探してみましたが、比較的容易に入手できる範囲では、バリエーションはなさそうでした。結局、端子他の部品は、秋葉原にある千石電商品の通販サイトから購入。

 パネル取付面で比較すると、そんなには短くは無いですが、ネジを少しカットすれば十分と判断しました。

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パネルメータとDCDCコンバータは、Aamazonから購入しました。YouTube動画で多用されていたものです。

 部品を並べたところです。残念ががら、DCDCコンバータは上海からの輸送便の中のようで、いまだ手元に着いてません。 右下のセメント抵抗は、ダミーロード(10Ω10W)です。

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メインスイッチ

メインスイッチをシャーシに取り付けるため、一旦、全ての部品を取り外します。

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基板を外したところ。AC電源のコネクタを外すには、フィルタを半田ゴテで外さないといけません。

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熱容量が大きいので少し苦労しましたが、外れました。

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本体シャーシ加工

115V/230V切り替えスイッチがついていたところを流用して、そこにロッカースイッチを付けます。

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まずは、スイッチ寸法に合わせ、ひたすらやすり掛け。アルミと違って、鉄はしんどいですね。

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せっかくだから、艶消し黒塗装します。汚れを中性洗剤で落としたあと乾燥。右がスプレー掛けした直後。

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シャーシの底面にも塗装したので、こすれて塗装がはがれないように、この段階でにクッションを張ります。

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クッションを張ったところ。写真では良くわかりませんが、塗装のむらが気になります。底面だから普段見えないのでいいですけど。

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本体シャーシ完成

完成しました。AC電源インレットとメインスイッチもはめてみました。なんか、カッコ良いです(完全に自己満足の世界)。

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つづき

本体シャーシの加工ができたので、次はカバーシャーシの加工に入ります。こっちは、部品が沢山付くので、やすり掛け地獄が待っていることは想像に難くありません。筋肉痛にならない程度に、ぼちぼち頑張ってまいります。

 

 

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ATX電源の活用方法

古い自作PCをようやく処分する事にしました。

自作PCと言えども簡単には処分出来ないのと、勿体無い精神で、一部はメルカリ(殆ど売れないかもしれませんが)、ATX電源だけは再利用して電源装置を作ることにしました。

 

YouTubeを探すと色んな例があるのでいいとこ取りです。

 


www.youtube.com

ATX電源の概要

大分古いものですが、ちゃんと動きました。容量は、300W。20ピンタイプなので、-5V、-12Vもありますが、これは流石に使いません。

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中を分解してみました。(ほこりだらけでお見苦しいですがご容赦を)

古いタイプのためか、ファンが大きくて、中のスペースはほとんど無しです。

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シャーシに出力端子などを付けるとして、この配線の束の付近が唯一のスペース。(メッシュ側は、空冷のため、使えません)

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改修方針

大まかの改修方針です。途中計画変更するかもしれませんが。

  • ATX電源のシャーシをそのまま活用して、新たなパネルなどは追加しない。
  • 3.3V、5V、12Vを活用
  • 可変電圧出力を追加、電圧/電流計も追加
  • 各電圧用の出力端子を設ける
  • 電源SWに加えた、メインSW追加
  • できたら、カッコよく

回路自体はシンプルですが、狭いスペースにちゃんと物が入るかが最大の焦点です。

改修構想

出力端子だけで、8個、これにパネルメータ、電源スイッチ、可変電源用のボリュームなど、結構な密度です。ものが電源だけに、下手に接触したら燃えますね。多少ぶつかってても絶縁テープで保護、というのは、経年劣化を考えると怖いです。

なので、実物の各部の寸法を計測したうえで、部品が入るかの干渉チェックをすることにしました。FreeCadを使って簡単な3Dモデルを作って、構想設計&干渉チェックしました。

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(上段、左から、電源SW、パネルメータ、電流制限、電圧設定)

(下段、左から、3.3V、5.0V、12.0V、可変電源)

 

基板上のコンデンサと端子の金属部がギリギリですが、一応収まりそうです。AC電源の入り口にあるノイズフィルタ(多分)が、デカくて邪魔ですがフィルタを90度回転して付け直すことでスペースを稼ぐ予定。

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つづき

構想がほぼ決まりましたので、部品調達と実際の加工に移っていきます。ATX電源を使って電源作っても何が面白いのって感じもありますが、よろしかったら、お付き合いください。
 

 

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パソコン修理NEC Lavie LL750/R 修理できました

パソコン(LaVie LL750/R)修理の続きです。結果的に修理できました。

 

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故障原因が、何とスピーカという状況ではありましたが、原因が分かれば直し方も考えられます。

代替スピーカ

スピーカモジュールと小型のスピーカを交換すれば、音質はともかく直せるのではないかと思い、Amazon他を検索。インピーダンスはテスターで測って4Ωだったのと、ALC275(正確にはALC269)のデータシートから、4Ωを想定。大きさは、スピーカモジュールの寸法より約Φ25mm以下で、1Wで探しました。
でも、なかなかスペックに合致するものは探せません。まず、Φ25mm以下というのがかなり難しい。4Ωというのも。

で、候補として探せたのが次のもの。値段的にも安いので、ダメ元で購入しようか迷いましたが、その前にスピーカモジュールの構造を確認することに。うまくすれば内部のスピーカ本体と交換できるかもと思った次第。

スピーカモジュール分解

スピーカモジュールは、上下のプラスチック筐体が接着されている構造で、カッターナイフを隙間に入れて根気よくカット。

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何とか分解できました。内部のスピーカ本体も樹脂で固定されていましたが、取り外すことができました。

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スピーカ、ちっちゃいです。 直径約Φ20mmです。Amazonで探したスピーカが使えなくはなさそうですが。
でも、スピーカの故障は、どういう状況なのか良くわかりません。ボイスコイルは4Ωで断線もショートもしていません。小さい音でしたが出てました。これで、熱をもってケースを変形させたり、焦げた匂いがするとは、どんなことが起きていたんでしょうか。スピーカモジュールを分解したら、内部がもっと、ぐちゃぐちゃというのを想像していましたが、全然普通です。

一度、この状態でスピーカから音を出してみようか。

気づき

壊れた時計から取り外しておいたオルゴールICモジュールが手元にあったので繋いでみました。やはり音は小さいです。

その過程で改めて取り外したスピーカをよく見ているとなんかおかしい。これは、先週分解しているときから気づいてもいましたが、スピーカの前面にドーナツ状のひだがあります。スピーカを取り出したことで、後ろからも覗くことができたわけですが(写真忘れた)、ボイスコイルがどこにもつながっていない(普通は、スピーカコーンがにつながっているはずです)

で、はっ、と気づいたわけです。この小さなドーナツ状のひだこそが、スピーカコーンだということ。スピーカがあまりにも小さくて、スピーカコーンがドーナツ状のひだの後ろにあると勝手に思っていましたが、そうではありませんでした。

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謎が解けた

 この気づきがあったことで、謎がとけました。

つまりは、経年劣化(たぶん)で、スピーカのボイスコイルとスピーカコーンの接着が徐々にはがれてきた。はがれる度にボイスコイルが大きく動くので、ガリガリという音に。最終的に、全てはがれて音が出なくなった(非常に小さな音)。ボイスコイルが本来の位置からずれ(底付きするかたち)て、電気エネルギーを音に変換できなくなり、熱になった。これで、スピーカ(永久磁石)が過熱し、スピーカモジュールのプラスチックを変形させ、同時に焦げた匂いが発生。

ということなのではないかと。

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実際、ボイスコイルとスピーカコーンがはがれるという故障モードで、どのようなことが起こるかは正直よくわかりませんが、多分、そのようなことが起きたのかなと思います。


修理

修理方針が決まりました。スピーカを修理します。
まず、ドーナツ状にはがれたスピーカコーンとボイスコイル部を瞬間接着剤でくっつけます。外したスピーカモジュールを修理したものが下の写真。スピーカコーンにそって何か所か固定した後、円周にそって接着剤を流し込みました。
先の、オルゴールICに繋いで確認すると、しっかりと大きな音がでました。成功です。音質もこの段階で特段おかしいことはありませんでした。

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左のスピーカは、パソコンのスピーカパネルを外した状態で接着しました。ちゃんと治るとは思ってましたが、全部分解したあと結局だめだと面倒臭いと思い横着したのと、早く最終形態で音の確認をしたかったためです。

早速、この状態で音を出してみます。ちゃんと大きな音で出ました。以前に比べ若干音量が小さい気もしましたが、音質的にも遜色ありません。

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 右のスピーカも組込み配線を修復し、完成です(またも写真撮り忘れ)。最終確認でも、音的には全く問題なしです。完全に修復できました。

おわりに

長年使っていたパソコンLL750/Rの音が急にでなくなって、修理をすることになりましたが、なんとか修理ができました。

原因は、意外にもスピーカの故障という、当初想定と全く違うものでしたが、故障に至るメカニズムも自分としては納得いく形で判明しました。

修理自体は、瞬間接着剤でボイスコイルとスピーカコーンを接着するという、これまた、想定していなかったものでしたが、修理結果も満足のいくものとなりました。

途中、スピーカモジュールを分解するとき、丁寧にカッターで分解してよかったです。ペンチでバリバリ壊していたら修理できませんでした。また、内部のスピーカも丁寧に取り外したおかげで復元できました。

 

これで、パソコン修理は完了です。最後までお付き合い頂きありがとう御座いました。この記事が、全国の修理マニア?の方のお役に立てば幸いです。